イベント報告 : 2014/04/20 五感で感じる漢詩と書道の世界(第11回春編)
チャイナサロンと、今やNHK出演や多数の著書を持つ新進気鋭の若手書道家、
高宮暉峰先生による夢のコラボレーション企画は、今回で11回目です。
テーマは、「春」です。
「一年之計在于春」、ポーランドやベトナムの方も興味を持っていただき、参加者は企画以来最多の8名になりました。
第一部のお茶、今回は、ちょっと高級な緑茶「明前碧螺春」。
春分から清明節過ぎまでの間に摘む新茶のことを明前茶と言います。「碧螺春」の産地は中国江蘇省太湖の東南にある洞庭山にあり、回りは一年中何らかの果実が実るフルーツの宝庫です。「碧螺春」は果樹園地帯に栽培されていて、 桃や杏、梅や柿といった果樹と交互に植えてあるので果樹が傘代わりになり、 根が果樹と繋がっています。この茶の清々しくフルーティーな香りは、茶葉の発芽期に時を同じくして吹き出した果樹の花の香りが移ったものといわれています。
そして、今回の漢詩は唐の「飲中八仙」の一人とされている詩人、書道家である賀知章が歌った七言絶句「詠柳」をセレクトしました。
中国では、春になると、枝垂れ柳の風景がよく見当たりますが、まさに、あの風景が賀知章の『詠柳』詩なのではないでしょうか。
第二部では、高宮暉峰先生により、書道の基本を紹介していただき、説明後、漢詩の中から自分の好きな漢字を選び、高宮先生のお手本を見ながら、自分の好きな書体で自由に感じるがままに書を書きました。また、左利きのポーランドの方には、難しい平仮名の書き方も指導しました。
書を介して、改めて漢字文化を楽しんでいました。